こんばんは。中年なのに新米社労士デュマです。
社労士試験の合格発表から2週間。
きっと今後のことを考えられている方も多いはず。
あるいは、これから再チャレンジの方。
そして新たに来年の試験に挑む…
色々な思いやドラマがあることと思います。
そんな時期だからこそ、
私の独断と偏見に満ちた体験談が役に立つと思い、
気合を入れて書いてみました。
◆「資格取得で一発逆転」は、まさに寝言
社労士試験、今年も合格率6%台でしたね…。
合格された方は、きっと周囲の方から、
嬉しい声をかけてもらっていることと思います。
が、現実はここからです。
社労士、全国に42000人(2019年の数値らしい)はいます。
ざっくり全人口の2800人に1人は社労士ですw
よく、企業の数だけ需要がある…
なんて、予備校的うたい文句がありますが、
残念ながら、そんな美味しい話、ありませんw
税理士は小さな会社でも、顧問契約しているでしょう。
ですが、労務はどうでしょう。
そもそも、社労士ってみたことあります?
私は今までの会社で、社労士は見たことがありませんでしたw
後は、雇調金で、初めて顧問税理士経由で社労士と接点を持った、
なんていうのが最近のパターンかと。
そこから顧問契約につながる…望みは薄いですね。
経営者は、税務には取り組むけど、労務には興味は無い。
中小に至っては、興味が無い、というのが本当の所かと。
年金記録問題と雇調金で、スポット的に注目を集めた社労士も、
また忘れられることでしょう…。
とまぁ、資格試験としては知名度高いけれど、
実際の知名度はイマイチです。
残念ながら、すでにレッドオーシャンの社労士業界。
合格したから、資格をとったから…
だけで、人生はバラ色にもならないし、
ウハウハ高収入で大逆転、なんてこともありません。
もし一発逆転を考えて資格取得、
なんてことを考えられているのであれば…
特に今まで人事労務でもない中年であれば、
一度、立ち止まってみてください。
むしろ社労士でなく、もっと別の何かがあるはず。
今一度、ご自分のキャリアを振り返ってみて、
まだやれることはないか、考えてみるのが良いと思います。
◆中年未経験者を雇う社労士事務所は皆無
はい。タイトルの通りですw
ホントに…いろんな意味で、厳しいです。
そして、社労士事務所なんだから労務環境バッチリ。
なんていうことは、なさそうです…。
※社労士事務所勤務の人が、社労士にあっせん依頼するとかいう、
喜劇のような話もあります…。
この辺の話は、ぜひ、私の過去のエントリーを見てください。
ちなみに社労士事務所、一見すると求人は出てるんですが、
大半はリピーターですw
なにしろ1年近くウオッチしてきてるので、よく知ってますw
合格したから社労士事務所に行かなきゃ…とか、
合格したから修行しなくちゃ…とか、
せっかく苦労して得たんだから…
みたいな気持ちに、なるんですよね~。
わかるwww 超わかりますww
でも、今、お勤めされている方、
勢いあまって仕事辞めたりしませんように…。
それでも社労士事務所に転職したいのであれば、
せめて今のお仕事をしながら、転活してください。
それに、社労士事務所、めっちゃ給料低いです。
※それでも印刷業よりはマシだし、まだ未来あるけどw
正直、未経験では、家族養うのも厳しいような額です。
今の収入や安定を捨ててまで、飛び込む価値があるのか。
そもそも社労士になって、何がしたいのか…。
一時の気持ちに惑わされず、ここは慎重に行きましょう。
とはいえ、私のいる印刷業みたいに未来がないとか、
会社が倒産してしまった…という状況であれば、
このルートで頑張ってみるのも、アリかもしれません。
きっと面接まではいけますよw
ちなみに、中年未経験でも、
IT方面に強く、RPAとか情報セキュリティで即戦力レベルとか、
新規営業やってて、成績もいい感じだった人とか、
そういった強みがあれば、採用可能性はぐんと上がると思います。
◆労働法を知ってしまったことの苦しみ。
労働法規をすべてキレイに順守!
体制もばっちりで、叩いてもホコリすら出ない!
ハラスメントという言語すら存在しない!
誰もがうらやむ超絶ホワイト企業!!!
なんてものが存在するのか…はおいといて。
なかなか、理想と現実のギャップは埋まりません。
労働法を知ってしまったからこその苦しみ、
すでに味わってしまった方も多いのでは。
どう考えてもアウト。だけど、言えない。
苦しむ人がいるのに、何もできない。
法律って結局、何なんだろうか…
罰則をもって履行を担保とか、夢想かよ…
通報バレたら結局、不利益被るんでしょ…
なんて、自問自答して、
勤め先が信用できなくなったり、
苦しい時を過ごすことも増えるかもしれません。
それはそれ、これはこれ、と割り切れる方であれば、
ここは心配いりませんね。
それに、それぐらいの気持ちがないと、
開業してバリバリやってくのは難しいんでしょう…。
◆じゃあ、社労士をおススメしたい方は…
まず、現役で人事労務をされている方。
後は保険、年金関係をされている方。
あとは、資格手当がつく方。
すでに他士業で開業されている方。
こんなもんですかねw
この資格手当。
今はまさに、昇給も厳しい時代です。
もし、社労士合格で手当がつくような職場でしたら、
挑戦する意味は大いにあると思います。
ただ、損切りの気持ちは必要かもしれません。
他科目は余裕でも、労一・社一という運ゲーが分かれ道になる試験です。
将来独立して云々…というわけでもないのでしたら、
サンクコストは意識してみてください。
◆登録するなら、中年未経験には「その他」がおススメ
つらつらっと書いてきましたが、
それでも社労士資格が欲しい!
という方には、その他登録をおすすめします。
業として何も行えないですが…
たとえ無報酬であっても、
継続する意思をもって、相談は行えないそうですが…
社労士を名乗ることはできますw
一応支部に所属できるし、
会報は来るし…
社労士ですと言って、ブログが書けるw
会費も半分ですし。
* * *
とまぁ、なんだか今までの記事の総まとめ、みたいな感じですね。
すべて、私が通ってきた道ですwww
そんな私は、結局、開業しちゃいましたが…。
やむにやまれず、ってヤツですね。
合格したけどどうしようか。
これから試験目指すけど、どうしようか。
そんな方の参考になればと思います。
それでは、おやすみなさい。